大切なのはシズル感

グルメな俺がお勧めしたい料理、それはステーキ。昨今の食肉事情として、肉を食うといった場合、低価格化、社会的イメージのデオドラント(一般化)に伴い、焼肉を推す声が当たり前になりつつある。今日乗ったタクシーから流れてきたラジオCMでは、男に焼肉に誘われた女子が食肉後の展開を懸念して断ろうとするものの、匂いの消える消臭ガムを持ってる男がその課題を解決するというミニコントをやっていたのだが、肉即是色、肉体関係という神話なんて、昼間のAMラジオの中ぐらいにしかないはずで、そんなんでなんかやった気になってる暇があったら種類株式でも発行して、堀江社長にそなえとけという話でしかない。
話は変わるが、先日芸能人の行きつけの店紹介番組を凝視していて、もちろん今時点でその番組の大半は忘却の彼方となってるどうでもいいの際たる番組だったが、一応中山エミリ(でてたとおもうんだけど、でてなかったかも)とか、いい感じのダイニングバーとかを紹介する中で、友近が自信満々に「温野菜」をとっておきの店として紹介したのを目撃。これって、番組の趣旨自体に唾をかけるブラックジョークなのかどうなのか未だに悩んでます。ジョナサンとかウエンディーズならもっとわかりやすいが、温野菜というのがギリギリ。
まあそういった背景は別としても、ステーキって実際、肉焼いてるだけだし、自分で焼く自由度も無い。せめて選択できるのは焼き加減というアンシャンレジーム。まるで誰もが一瞬芸能人になれると信じる時代、凡庸と愚鈍の差異という凡庸に一石投じているようだ。
「場」としてもレストランでも、ビストロでもなくトラットリアでもなく、ステーキはハウス。ハウスに行くってことはお宅にお邪魔するっていうノリなわけだ。それは瞬間のホームステイであり、来客ではなく訪問、突撃隣の晩御飯である。そんなわけで、みんながラーメンの食べ歩きするのでワタクシステーキと生ジュースを独占しようと考えました。
本日部活で踊って楽しかったので、今日は好きなことしようってことで、渋谷にあるステーキハウス、名前忘れた、にいって来ました。宮益坂の公園とかある道沿いのところです。
客寄せのために、表の看板に1600円ヨリと書いてあったので、安心して入ったら、メニューは1600、飛んで3500、飛んで8000〜みたいな感じで、まるで巧みにアップセルする気の無い構成に感動。鉄板にのってステーキがでてくるんだけど、フォルクスとかの鉄板と違って、黒い鉄板じゃなくて銀色に輝く鉄板。肉も柔らかくて、1600円でこれなら全然いいね、なんていう会話がはずみます。☆4つ
(文責・パイン)