資本主義の申し子

行き詰っている状況にさしあたって、
日々どうすごしていくかと言うときに、解決策としては、
1.その状況と対決し改善する努力をする
2.その状況を楽しむよう認識を変える
3.その状況から抜け出す(他にいく)


1.の努力は長期にわたる可能性が高い。
長期続ける場合、精神的に追い詰められてしまうとどうにもならなくなることもある。
ので、2.のような認識に持っていく。
また、3.はよく言われることだが、ここがつらいやつが、あそこに居場所を変えたところで、
きっとまた同じような問題を起こす可能性が高い、ということで、実効性に疑問。


結局、1.は長い時間たたない限りはっきり実を結ぶことも無いので、
人は2.を推し進め、つらさなど感じない男、涙など似合わない男になっていこうとする。
考え方を変える、「つらい試練」を【成長のための訓練】ととらえ、
つらさを感じさえしなければ、状況をこれ以上解決したいとも思わないという。
それが「タフガイ」という意味。そして、結局それがゴールなんだ。
結局、近代の男の論理というか、生産性の論理と言うか、
「立ち止まるな」、「センチな感受性イラネ」、ということだ。


上戸彩の弁護士のドラマでも、マイメン北村一樹が、
「クライアントが弁護士に求めてるのはな、同情じゃないんだよ、武器なんだよ武器」
みたいなことを言う訳です。仕事をテーマにしたドラマだから。
「タフガイ」に自分を変えることで、仕事能率上がるね。
職場も楽しくなるし、クライアントにも感謝されるね。
これは、ひとつの適応の形であり、それがゴールなんだ。
つまり、反復される日常の現状肯定だ。
それ以外の道筋はあるのか?無いんじゃないかと思っている。


(P)