どこかに出口があるはずだ

充実感とか満足感はどこから来るのか、
お金があっても不幸だという人もいます。
外部の物差しで自分の価値を図ることで、
自分を貶めてなんになると。


怖れをもって生きている人もいます。
他人が信用できない。きっと自分を受け入れてくれないだろう。
どうせ受け入れられないなら、顔で笑って適当にやっておこう。
できるだけ楽をして、深く関わらないようにしよう。


こんな考えに陥った場合、行動によって、この信念が強化されます。
このような考えから行動した場合、確実に他人に信用されず、
他人に受け入れられることもない。スパイラルにはまってしまう。
そして、大事なことは、主観的には自分の予知が的中しているので、
むしろこの受け入れがたい状況こそが認知的には整合性のある納得のいく。
それがすべてと納得してしまう。
所与の現実の中で、それをどう解釈しどう行動するかによって、
その後の展開や心持が変化する以上、人生はこういう隠された信念の意識されない機能の反映となる。


それならば、自分が快適に生きることに役立つような信念を持とうと。
しかし、長年しみついた偏狭な考え方は、潜在意識に浸透しなかなか払拭しにくい。
そもそも他人を信用していない場合、
他人が信用にたる行動を事実としてとってくれれば、
それによって信念は変わるかもしれないが、
こっちが現時点で他人を信用していない前提で行動する以上、
他人から簡単に歩み寄ってくることはない。それで、埒が明かなくなる。
自然体では、このループから抜け出すことはできないという結論になる。


そこで、選択は努力してこのループから抜け出すかどうか。
しかし、これは理不尽な部分がある。
世の中には、もともと他人を信用し、自然に誠実に他人に愛情を持って生きている人がいる。
そういう人はいい顔をしていて、幸せそうに見える。
なぜ、自分だけが努力しないといけないのかと思う。


が、これは選択の問題ですので、抜け出すかどうかというのは、実は抜け出したいかどうか。
そのメリットや理由がわかってこないと、なかなか選択はできないでしょう。
しかし、信念を変えない限り、どうしようもないという認識になれば選択するでしょう。


そういうことで、認識の枠:信念を変えることの努力ですよ。
快適に生きるのに役立つ認識を持てるような反応が外界から返ってくるような、
行動を設計し、一生懸命やる。
先の例で言えば、まず他人を信用にたるという前提で、自分をディスクロージャー
人に顕示的に助けを求める。顕示的に甘える。
反応あるまでやれば道は開けると思うしかない。
案外すぐに受け入れられたりしはじめると、若干認識は変わるかもしれないし、
そのとき感じた気持ちが本物。
まずは、やはり他人を信用できたほうがいいと思う、信用したいと望むのが第一歩。


逆に、認識をかえるにたる経験があれば、他人がそういう行動を取ってくれれば、
いつでも認識を変えてやる。
でも、そういうことが何にもないんだから信念は変えないという立場もあるだろう。
しかし、それは受身の態度、まったく変わろうとする気がないわけで、
変わろうとする気がないのに変わるわけはない。
要するに、半分は、というか最初の一歩は意思の問題。
認知の不協和を回避するために、頑固になるのは一種の防衛本能であるが、
いまは意思の話をしています。


努力が必要なことすべてに当てはまるが、
つまり万事そうなんだろうが、
最初はつらいがいつか成功体験が、認識変えるでしょう。
解釈変わるでしょう。
それを待つ。
それがなんか脱出なんだと思います。
金があっても幸せとは限らないが、それは二次的な幸福の要因の獲得だから。
金が得られるかどうか、金があったら幸せかどうか、2段階の不透明性があったら普通うまくいかない。
こちらは直接的に幸せの設計なので、それよりはなんとかなる、かも。


日々の行いの最終目的、それは幸せ。怖れ・苦しみから抜け出すことだということで。
自分をこの世界で生きづらくしている信念を変えることを目的に、
そこまでの一連の行動は結局手段でしかないということで。
金を稼ぐもよし、プロジェクトを行うのも、合コンをするのも、
何事も自分の信念を役立つものに変えていくためにやる。
どのような認識を持ちたいか、何を信じたいか、
そこから出発して、行動を設計し、スパイラルを作る。


日々の営みの真の目的は目に見えるもの自体にとどまらず、
この目に見えない信念の矯正というか強化に力点がある。
曲がった認識になると、背骨が曲がっているのと同じで、
普通の生活が苦痛で、生きにくい。
が、難しいことに原因は目に見えないわけです。
そこのループからどうにか脱出するのは、
自分でやるしかないですが、自然体では自分からは意識できません。
苦しい実感の背景を見つめるしかないです。


(P)