部活動状況報告(dAnce効果)

部活動(ダンス)を始めて3ヶ月が経とうとしている。
当初の日記を見れば一目瞭然だが、
ここまで続くとは思っていなかった。
ダンス教室に週一日通う程度のことが何故できない?
と不思議に思われる向きもあるだろうが、
当時の俺には本当にそれを続ける自信がなかった。
というのも、俺は基本的にエスカレーターが大好きで、
自分の意志で何かを始めるということがなく、
無趣味(テレビ見るぐらい、が趣味:テレビとはなんとなくいいづらい)。
休日は友人と過ごしてる間になんとなく終了。
適当に進学して、就職して、パラサイト。
華原的に言えば、なんとなく毎日がとてもスローリーで、
「のうのう」という言葉の似合う、NoNoBoyなわけだ。

(15曲目↓)

Best Selection

Best Selection

じゃあ何で続いたか?
今までと違った点は、レスペクトがあった。
ダンスの先生が、マジ格好いい。
ダンスも格好いいし、生き方もなんか格好いい。
で、リスペクト。
簡単だ。簡単すぎる理由だ。
でも、こんな簡単な、誰かをリスペクトするという経験が今までなかった。


俺は会社の上司の人となりとかに興味を持ったことはなく、
リスペクトしたこともない。
今の世の中、サラリーマンの意見なんて誰も聞かない。
なぜならリーマンが発言を許される時の言葉は会社の見解でしかないから。
つまり、基本的にリーマンは、
たいした個人的な意志など持っていないというのが定説だし、現実だ。
情熱大陸にサラリーマンは出ないだろう。
もちろん仕事ができてスゲエな、と言う人はいるが、それは、
その仕事を行う技量に対する感慨で、
その人個人の存在をどうこう思うものではない。
同様に、学生時代の周囲の人間にも、大学とか私立高校とか来てる時点で、
個人としての意志があるわけではないはずだと考え、
リスペクトしたことはなかった。


でもダンスの先生は、格好よいし、憧れる。
ああなりたいって思う。
みんな自分のスタイルがあって、
俺は個人としての先生のスタイルをいいなあと思う。
これがレスペクトなんだろう。
素直に言うこと聞いて、がんばろうと思うんだよ。


先日読んだ、内田樹夏目漱石「おじさん」的思考に、
大人になるというのは人に対するときの構えを手に入れること、
みたいな事が書いてあった。
学ぶところのある人と出会った時に、
自分をダブラ・ラサ(無)にして相手に対峙できることが重要なんだと。


そう考えると、他人をレスペクトせず、
いつも周囲の人間に対して斜に構えてたわけで、
学校でも職場でも何も学ばなかったわけだ。
だから、物事に興味がなかなかわかず、趣味もない。
それでまあ適当に生きていければいいかなみたいなマインドになったわけだ。
自分の意志なんてどこにもない。


で、3ヶ月続けた結果。
ルーティンがその場で大体覚えられるようになった。
2時間弱のレッスンで、全くお手上げ、
付いていけないと言う局面はなくなった。
認識の水準が向上したわけで、大きな進歩だ。
やっぱ、続けてやってると突然ニューロンがつながって、
新しいパワーアップした自分が生まれる。
上達の法則―効率のよい努力を科学する (PHP新書)「できる人」はどこがちがうのか (ちくま新書)によれば、
これは物事を学び、上達していく際の典型的なパターンらしい。
次なる目標は、ルーティンを上手に踊ること、
具体的には格好よく見えるニュアンスの習得がテーマ。
やればやるほど、チャレンジングな目標が出てくる正のフィードバック効果。
ますますやる気が出てきたりする。
確実に根気が身についている、成功の喜びとか。


毎週土曜日はダンス固定。
これは野球用語で言うと、「ローテの柱」ができたと言うこと。
平日1勝1敗でも、土曜日かって貯金1ならいいかなって思うようになってきた。
会社クビになったとかで、自殺する人とかいて、
俺も昔は、仕事とったら何もない奴だったが、
今俺は会社がないなら踊ればいいかなと思う。
生きるうえでのリスク管理にもなっているのだ。


つまり、部活を通して、
・肉体的パワーアップ
・人を尊敬し、尊重し、自分を無にして他人に対峙できる精神の獲得
・根気よく、成功まであきらめない力を身につける
・人生のリスク管理 などなど、
一言で言うと、人生がmore enjoyableになった。
説教みたいになるが、やっぱ、
尊敬できる人とか打ち込める趣味とかあったほうがいい。
そうでないとリーマンは一生楽しいことないよ。


(パイン)