ドーパミンメモ

ここ数ヶ月、二人の会話で登場することの多い重要語「ドーパミン」について整理した。

脊椎近くにある腹側被蓋野  A-10(エー・テン)と呼ばれる  という原始的神経核からはじまって、高度な人間らしさを司る前頭葉まで達している神経路があり、快感神経系と呼ばれています。この快感神経系のスイッチを入れるのがドーパミンドーパミンは、A-10神経系で作られます。


快楽神経系が興奮すると、ヒトは快感を感じ、身体の動きが活発になり、ユーフォリア(多幸感。ハイな感じ)を得ます。ドーパミンを過剰に消費するようになると、幻覚や幻聴、妄想などが生じるようになり精神分裂病によく似た症状が出てきます。


ドーパミン覚醒剤ととてもよく似た構造を持つので、覚醒剤を使用するとドーパミンが放出された時と同じような「ハイな感じ」を得ることになります。覚醒剤依存がやがて精神分裂病によく似た症状を来すのも、ドーパミンの過剰消費と同じ原理です。


引用元: http://trauma.or.tv/1nou/3.html

ドーパミンセロトニンノルアドレナリン神経細胞ニューロン間で信号を交換する際に使われる神経伝達物質だ。
ドーパミンは快感作用と覚醒作用を発生(伝達)させる。

ドーパミンは快感を生むが過剰に分泌されると精神分裂病になるおそれがある。そこで、A10神経とドーパミンの快感・覚醒システムを抑制するのが、ギャバ神経であり、またこの抑制神経であるギャバ神経の働きを抑制するのがβーエンドルフィンなどの脳内麻薬である。


これは、βーエンドルフィンなどの脳内麻薬の働きにより、少量のドーパミンの分泌だけで有効で安全な快感・覚醒作用が得られるということなのです。麻薬であり強力な鎮痛剤であるモルヒネとβーエンドルフィンの化学構造が似ているために、脳内麻薬または脳内モルヒネと呼ばれています。


引用元: http://www.yinyou.com/opiate.htm

ドーパミンの過剰な発生は脳に変異をもたらす為、それを抑制するギャバ神経がある。
更に、このギャバ神経を抑制するβエンドルフィン(脳内麻薬)が存在する。

βエンドルフィンとドーパミンは対になる物質。
更にβエンドルフィンについては、こんな記述も。

これに対してβーエンドルフィンは気持ちいい、楽しいと感じたときに分泌されやすく、免疫力を強化し、老化を防ぎ、自己治癒力を高める作用があるのです。


修行僧が滝に打たれたり、座禅を組んだり、荒行をしたり、 またヨーガの行者や道教の道士が修行や鍛錬することにより、このβーエンドルフィンを出しているのです。瞑想や気功・太極拳をするとα波が出てリラクゼーションになるといわれますが、このときにもβーエンドルフィンが出ているのです。


引用元: 同上

個人的には、夏の間にお父さんが出稼ぎで稼いだお金で、家族4人を1年間食わせる、そんなイメージが頭に浮かんだ。
寝貯めみたいな感じでβエンドルフィン自体の維持とか、効果の維持は可能なのだろうか?


現代人の週末と平日の関係を考えると、
特に自分の平日の生活態度(会社から帰るとご飯食べて寝るだけ的な)を考慮すると、この辺りが最も気になるところ。
それに、座禅でβエンドルフィンが出せるなら、俺だって出したい。


このところパインは「ドーパミンの効果を平日にも持ち越せるようになった」
ドーパミンの壁で守られた核シェルターを構築すべき」と説いていたが、本当にそんなことが可能なのだろうか?


セロトニンオピオイドが、その辺りに関係がありそうで。


オピオイドとはβエンドルフィンを含む、ギャバ神経系からの分泌物質。
一部の鎮痛剤がオピオイドと呼ばれるともある。
有名なモルヒネ、そして米国ではヘロインも最も強力なオピオイドとして治療用に使用されることもある。

オピオイドの大量分泌により、精神活動の麻痺や感情鈍麻といった状態に入ります。これは、闘争も回避もできない深刻なストレスにさらされた生物に、「最期の救い」をもたらします。精神活動の麻痺や感情鈍麻によって、完全な降伏と受身の態勢をとり、現実感のなさによって、生物は「静かに捕食者の餌食となる」のです。


オピオイドの大量分泌は離人症的な症状をもたらします。現実感の喪失、自己と外界を隔てる透明な壁のある感じ、自分のことを遠くで自分が観察している感じ、自分の手足の消失する感じなどです。


引用元: 同上

繰り返すが、βエンドルフィンもオピオイドの一種。βエンドルフィンとオピオイドではこうもイメージが違うものなのか。
陰と陽、ネガとポジだ、これまでの説明だと。


確かにストレスフルな状況が続くと、自分をもう一人の自分で客観的に見るようにすると、
気持ち的に楽になる気がしてたけど、
あれは俺の意思がやっていたのではなくて、オピオイドにやらさられていた事だったのか?


更にオピオイドについては、こんな記述も。

ラソン中にオピオイドが分泌されることはわりと有名で、マラソンによってオピオイドが分泌された状態のことを「ランナーズ・ハイ」と呼びます。オピオイド濃度の上昇は、他にも手術、接食障害者の嘔吐などで確認されていて、また、リストカット、車での暴走等の自傷行為によってもオピオイドは上昇するそうです。


引用元: 同上


1ヶ月とか1年とか、長い期間ストレス下にある場合をイメージしていたが、
ラソンのような短い時間でもオピオイドは出来るのか。


ちなみに、ドーパミンが分泌されると快感作用や覚醒作用がある反面で、
当然脳内「麻薬」なわけで、体外で人工的に作られた麻薬ほどでないにせよ、中毒性があり、
これが枯渇すると、身体が分泌を欲する習慣・依存体質になってくる。
つまり、木曜日、金曜日になると、土曜日のレッスンが待ちきれない感覚、これはドーパミンの副作用なんだ。
(学術的には副作用とは呼ばないけれども、作用の原理は同じ)


何かにハマっている人を見たとする、その人がすごいコストや時間をそのハマっている対象に投下して、
で、その対象が自分にフィットしない場合、
大抵の場合、すごい違和感というか、理解できない感覚があると思うけど、
ハマっている場合が中毒状態、依存体質だと考えれば、理解し易いね。
よくハリウッド映画なんかで麻薬中毒者の描写があるけど、あれが全く理解できないのと同じで。


次回に続く(続かないけど、次に参考にしたいサイト):
http://www.brain.riken.go.jp/bsi-news/bsinews31/no31/special.html
http://www.shiojigyo.com/en/backnumber/0411/main2.cfm
http://blog.goo.ne.jp/naitoukonan/e/49cc5dde171cbd1a3d060bbaea8f6788


(K)