食肉報告

拙者の故郷である二子玉川
高島屋があることで、満足度が高いなどというのは幻想。
まともな焼肉屋のない、肉の砂漠、食肉不毛の地であること著しく、
つまり、あの辺徘徊しているオシャレコマダムは肉食わないのか?
いやさ、あいつらだって肉食いたくなるはずだ。
先日触れた東京一週間2005/12/6号(表紙:BoA)の、
「東京いい店オトせる店」のスローガンにも、
「イイ女ほど、大きな肉に飢えている!」及び
「うまい肉をがっつく本当の私を見て!」との名文句あり。


しかし、実際は牛掻くやら牛核やら牛欠くといった、
チェーン店の温床となっている。
地元勢といえば、たとえば、西館駐車場の横の米屋の二階は、
焼肉屋スペースなのだが、2〜3回は屋号が変わっているぐらいのもの。


はっきり言って、この街は腐りきっている。
そう思いかけた瞬間、
パチンコ屋脇の道に輝く「ぱっぷはうす二子玉川」の看板が。
そう、去るGWに渋谷で体験した処女専門店が、
ノルマンディー以来の極秘上陸をしていたのである。
渋谷編:http://d.hatena.ne.jp/sixdayboys/20050718


ホリエモンが通販を申し出たといういわく付きの上質な肉は、
当然高島屋のトラジに行列ができてしまうこの街には上等すぎる。
そんなカルチャーギャップを窓埋めする狙いか、
焼肉慣れしていない地元民のために、渋谷店には存在しない、
おすすめコースメニューを注文するという形式を取っている。
コースには数種の肉がパッケージ化されている。
ばっぷはうすの売りである、隠しメニュー(ミスジとかハネシタとか)は、
この焼肉後進国民にはそもそも注目されることはないだろうから、
そういう形にしないと、トラジに負けるのだろう。


しかし、それには弊害がある。
かねてからCPの低迷が懸念されていた当店。
セット化することで、まともに隠しメニューも食うコースを選択しようとしたら、
早速一人12000円ぐらいが確定の虞。
やってられるか?
お隣の用賀には、らぼうふガあるのにだ。


価格帯としてかなり割高なので、二子玉川を選択したのかもしれないが、
一体その値段の正当性がわかる客がこの不毛の地にいるのか、とも思う。
ホリエモンぐらい成功してたら、「この肉うまい」で終るだろうが、
タダでさえ、こっちは下流社会の真っ只中なのだ。


ちなみに、「下流社会」に定義された「下流」の振る舞いには、
グルメを気取っておいしい店を探して食べ歩くのが好き、というのがあった。
虐げられたものほど、安い一時しのぎのサービスを受けたがる傾向があるからだという。
と、なると、今後グルメ市場はますますそのユーザーの裾野を増やす。
よって、カカクコム(2371)の食べログぐるなび(2440)はまだ伸びるということで、
買い推奨しておきたい。


まあそれはいいとして、
不毛の地に降り立つ勘違いに涙し、
CPの悪さに又涙する。
そんな夜であった。
(P)