考えるヒント

  1. MBA留学者との会話

「海外で就職したら?」と問うたところ、
「海外で仕事をして成功するには、
そこで頑張って客を作らないといけない。
客を作ったら成功するけど、日本に帰れなくなる」との事。


続けて、「ただし、ファンドマネージャーやディーラーなら務まる。
客がいなくても収益が出るから。
もしくは、インターネットで、CtoCやるとかしかないな、
MBAはジェネラリストだから」との事。


性格的に人付き合いが苦手そうなので、
ファンドマネージャーになりなさいといえる世の中がクルかも。
パークシャーハサウェイ的な投資顧問とか職場としてめんどくさくなさそうだしな。


そのとき人は、顔を失うことになる。
顔はその人間存在を表象するメインの記号として存在する。
だが、顔は自分には見えない。
他人を失うとき、顔はなくなる。
顔のない人間。存在の表象のないゼロ度。
だが、それにも慣れはあるかもしれない。

  1. 毎日方針を変えていると、何もできない

方針を決めたら、1ヶ月ぐらいやってみて、
状況を確認して、あってるかどうか考えるのが、
PDCAサイクルなんでしょう。


でも、こっちは「考える」仕事をしているつもりで、
「考え」ているから毎日方針が変わるのだ。
これは思考の勤勉性、努力家の一面を示すが、
いろいろ試行錯誤した気ではじめに立っているところから全く動いていない。
それどころか、現実からのフィードバックがないため、
経験値がなく、成長が進まない。


だから、どんなに自分が「考える」ことに特化することが、
自分の価値をあげると思っても、
その価値が実現するためのリードタイムとして、
ただ闇雲にやってみる時間を取らないといけないというジレンマ。


で、実際に「やってみる」のは苦手。やったことないし。
やるのやだな、と思うので、方針を変えてみることに労力を向けることにする。
そうやって、ぐるぐる回っている。
本人は必死で、「考えて」いる。
頭の中だけが、価値だと思うからだ。
そのとき人は、顔を失うことになる。


逆に、何も考えず、やってみるだけの時間に身を任せること。
そうすることで、潜在的な価値が実現されていく。
これができるかどうか。
で、この狙って滞るっていう高度な意思決定ができることは成熟の鍵。
自分をどれだけ信頼しているかということで。

  1. 蓄積が大事(客との関係も蓄積)

仕事を通じた人間関係では、
仕事関連の話題を作っていかないといけなくて、
世の中には休憩の食事中にも仕事の話ができる人と、
仕事中でも仕事の話をするのに努力が必要な人がいるわけで。


それでも日々、客との話のネタを作るわけだが、
人間同士が会話をするに先立って、
わざわざ時間を取って話題を作るというのはなんか不自然で気持ち悪い。
それは、デートで女子としゃべれないから、
台本を作っていくようなもんだ。
そんな奴がもてるわけない。


不自然でも、気持ち悪くても、
慣れはあるかもしれない。
そういう基礎的なディシプリンに対する腰の引け方に、
自分の弱点があると思う。

(パイン)