EZTVセレブ特集

まず出てきた女子たちが軒並みありえないワナビーであったため、引きこもり特集と大差ない内容。学校教育等の生存競争に勝ち残れなかった人間が、イッパツ逆転を目指す方策としてセレブになろうと一念発起していた。その女子の部屋に「絶対あきらめない」「上ることに終わりはない」等の檄文が殺風景に張られていたのは、まるで、ガテン系ITベンチャー、もしくは携帯電話販売ベンチャーみたいなノリで、セレブとか起業ブームとかいうのは、アンチ学校教育的成功哲学文化という形でくくれるかもしれないと感じた。
また、学歴に代表される「想像の共同体」から疎外されていることが原因なのか、セレブ(定義は医者か弁護士か年収1000万上か早慶OB)と結婚したいという人もいた。確かに、地縁血縁がなくなり、終身雇用も今は昔だから、生きてて社会の中で帰属意識が持ちにくくなっているのは事実で、みんな身の置き所がないのだが、学歴だってそれをよっぽど人格形成の核にしていない限り、自分にとっての「約束の地」になるのかどうか。
不器用な人間にとってはセレブになることがもはや、サバイバルのための「武装」に近づいているようだ。

一方でセレブ=Vanityと解って、セレブごっこをして戯れている賢いポストモダンな女子もいて、そっちのほうが、人間的にもルックス的にも数段まともだった。なにより、多少フェロモンが出ていた。快楽主義を建前とするセレブにとって、性愛領域における充実(強度)は存在証明ともいえる以上、少なくとも足切りラインは突破している。
ヒメクラブ http://www.himeclub.com/
というのがその戯れ集団で、話題のレストランでトレンド会議「夜会」等を執行中。


最後に、集団内では鉄砲玉的な位置づけの21歳の女子が「セレブにあこがれているので、将来はキャリアウーマンになって犬を飼いたい」と語っていたのには全米が泣いた
(パイン)