How to be a girl

北斗晶曰く、
「自分も、プロレス界では体が小さかったから、
試合に勝てなくて、辞めてしまおうかと思ったこともあったけど、
他にやりたい仕事はなかった。


だから頑張ってトレーニングしてトップを目指したんだけどね。
でも、20年近くやって初めてわかったのは、
チャンピオンベルトなんてその時だけのもので、
何の意味もないんだってことだった。


結局は、ゴールのない世界だったんだよね。
だから、有名になるとか、何回ベルトを巻いたということは、
私にはどうでもいいこと。
目に映らない結果が大事なのであって、
記録よりも記憶に残る人間になりたいって思ったんだよね。


それは会社組織の中でも同じでしょ。
地位が上のお偉いさんは記録に残るかもしれないけれど、
その時だけのもので、何の意味もないんだ。
一生懸命に汗かいて仕事をしていた人って、
退社してから「あの人、一生懸命やってたよね」なんて言われる。
そうやってみんなの記憶に残る人は、素晴らしい人生なんじゃないかな。」


一回転している。
確かに、ゴールはない、目標はないが、
そこに行くまでに、自分が納得できるだけのことをしたということ。
目標はまずあった、そしてないことを知った。
単に目標がないのと違うのは、自分に自信、スタイルというものができている。
それは目標にはならない、目にみえないものだが。


不思議なことに、社会的な成功は、自分を信じるレベルを上げている。
自分を信じている人は強い。
が、それは一人の思い込みでは難しいのだろう。


他人とつながることで得られる力は大きい。
自分を信じることができるようになるのは、他人の信任を通じてであるから。
感謝、使命感、先行きの目標。
そういったものが、支えになって初めて、
前に進むことができる。
衣食住、性欲、食欲、睡眠欲だけのレベルから飛ぶことができる。


素直さが大事です。
謙虚に他人から学ぼうとする気持ちは、
しかし、自分が謙虚になれる瞬間との出会いがいる。
人間謙虚でない場合は、他人から学ばない一方、
さらに悪いことに、自分が素直でない、それを他人に反映して、
他人も自分の言うことなど聞かないだろうという人間不信となり、
人に影響を与えることをあきらめている。
働きかけることが苦手で、交流がないなら、
自分を取り巻く状況に変化はなく、停滞し、先には進めない。
現実が変わらないという諦念がうまれる。
そうなると、目標はもてないだろう。
これは経験上の真理だと思うのだが、
「一見気弱な人ほど頑固」なのだ。


自分らしくありたいとか、自分は人とは違うという思いが、
人間不信の裏返しの可能性は十分ある。
これは、巧妙な罠だ。


自分は他人と同じだっていうことを、
実感として感じられない孤独感、疎外感、
そんな、どうしようもない絶望を忘れるのは、
簡単なことのようだが、すげえ難しい。
群れから離れたら、基本的に、生物は死んでしまうんですけども。
で、それを求めて、彷徨うわけだが、
非凡なことを成し遂げて、やっと平凡な認識をもつというか、
それが一番安心できる場所に帰るってことなのだろう。
人間は、その辺の動物になれないということが、
進化の代償を取り戻すのが大変で、
獣に退化することができないで苦しんでいるような感じだ。


苦しむより先に、ゴールをもつには、まず、人の真似からでいいんではないか。
素直になりたい、素顔になりたい。ということは・・・


【参考】戸塚ヨットスクールHPより

Q14 どうしてヨットで登校拒否が治るのですか?

脳の働きが正常化するからです。

現代人は、皆、脳幹と呼ばれる脳の原始的な部分が弱くなっています。そこをヨットやウインドサーフィンのトレーニングで強化すると、ホルモン分泌や免疫機能などが正常に働いてバランスを取り戻すようになります。その結果、感情が安定し、学校へ行けるようになるのです。つまり、もともと本人が持っていた能力(脳力)を発揮できるようにするだけなので、「治す」とは言わず「直す」と言います。

重要なのは、弱くなった機能を強くするのは(原理的に)トレーニング以外にないということです。精神的な諸活動も生理的機能に基礎づけられているのですから、精神的弱さもトレーニングで強くする以外に方法がないのです。まず肉体を強くし、それを土台に精神を強くし、両者の相互作用で技術を高め、そういう過程を繰り返すことで人間性を向上させ、さらに集団の中で社会性を培う、という順序で子供を進歩させるわけです。


(P)