習慣の力
かつては、過去をたどることで慰めを得ているような気でいたが、
それが錯覚だったことに気づいた。
過去は、現在を味わうための触媒のようなもので、
現在のない人間にとっては、思い出はまったく無価値なのだ。
- 作者: 白石一文
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2005/03/10
- メディア: 文庫
- 購入: 5人 クリック: 36回
- この商品を含むブログ (83件) を見る
もし、誰かと一緒に生きているとして、その関係に保障はあるだろうか。
なくてももちろんいいのだが、
ひとたび周囲の人々の気が変わったら?
誰もいなくなったら?
仕事を定年したら、周りに誰もいなくなる。
妻にも見限られる。子供は労働や性交で忙しい。
明日もし、みんなの気が変わって、
誰も俺に見向きもしなくなったとしても、
俺に文句を言う権利はない。
他人の意思は原則自由だから。
誰に食べさせるわけでもない夕飯を作るのが空しいように、
誰にも言うわけでもない感情や思い出だけが駆け巡る。
誰にも渡せないおもちゃのお金を貯めている。
すべてが無意味になってしまう。
それだけは避けようということで、
「居場所」「周囲の人間」を求めると、
毎日会社に行くという契約が。
明日の仕事のために、
今日は帰ってきてから家で経営の本を読んだ。
つまらなかった。
医療サービス市場の勝者―米国の医療サービス変革に学ぶ (21世紀ヒューマン・ルネサンス叢書)
- 作者: レジナ・E.ヘルツリンガー,Regina E. Herzlinger,岡部陽二,竹田悦子
- 出版社/メーカー: シュプリンガー・フェアラーク東京
- 発売日: 2000/04
- メディア: 単行本
- クリック: 2回
- この商品を含むブログ (2件) を見る
ほんとだったらマンガ読むよ。
(シガテラ最新刊出たから、働きマンも)
ほんとうだったら。
- 作者: 古谷実
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/08/05
- メディア: コミック
- クリック: 96回
- この商品を含むブログ (159件) を見る
と、こういう状態は、本来的なものでないのではと考えてしまう。
翼がほしくなる。
勤務時間外に経営の本を読むぐらいしないと、
「すべてが無意味」に帰してしまうのか?
かといって、タダタダマンガ読んでるだけで日々過ごしたら、
いずれどうせ自己嫌悪になったりするんだ。
だから、かなりグレーなんだと思うよ。
難しいところだ、この辺、生活と人情と。
ハッキリしないが。
これは、人生では好きなことだけやれるわけじゃない
我慢も大事だっていう説教ではなく、
そういう内面とは無関係に、
どうしてもグレーにならないと生存できないという話だと思う。
そういうわけで、
- 毎日の労働
- 毎週末のダンス教室
- 毎月中旬のサーフィン
- 隔月末のショッピング
- 四半期ごとのバーベキュー
- 毎年一度の海外旅行
を習慣化するのだ。
◎習慣化のメリットの例
バーベキューで俺はカレー担当である。
次回があると明確に決まっていることで、カレーの研究に余念がない。
こんなの、習慣化して、発揮する機会を確保しない限り絶対自主的には研究しない。
↓
↓
無駄ではないという保障がないと、何もできないのか?
無駄になる可能性がないから、やっているのか?
そういう難しいことを言うな。
グレーなんだよ、それは。
生存のグレー。
このまま仕事を続けて、それなりに何かを成し遂げても、
定年退職のその次の日から、
もう誰からも電話掛かってこなくなると知っているのに。
そういうわけで、
仕事とかプライベートとかの区分もありますが、
全体的に、物事を習慣化することは、
今を生き延びるための知恵じゃないかと。
で、そうやって何事も規律の中に領域化して楽しいのか?
というそもそもの疑問も湧き上がるのだが。
俺の答えは、
少なくとも、踊っている間、仕事に注力している間には、
そういうくだらないことを考えない、というだけ。
習慣の力=考えない力?
おれは疲れているのだろうか。
KSTも触れている、
- 作者: ポーブロンソン,Po Bronson,楡井浩一
- 出版社/メーカー: アスペクト
- 発売日: 2004/06
- メディア: 単行本
- 購入: 19人 クリック: 259回
- この商品を含むブログ (46件) を見る
(パイン)